レッドビーシュリンプは、タイガー系やクラウド系に比べて安くなり、飼育ハードルが下がってきましたが、逆に繁殖させることは意外と難しいのです。幼エビから抱卵まで3か月のサイクルで累代繁殖ができます。レッドビーが繁殖しない、長期の飼育ができない時に、次のことが参考になれば幸いです
レッドビーを「1~3ヶ月しか飼育できない」、「レッドビーが抱卵しない」と聞くことがよくあります。流通しているエビの中でレッドビーの繁殖が一番難しいとも言われています。長期の飼育や繁殖しない理由は複数あります。
¶ 親のレッドビーは半年以上、元気に生きていますか?
1.適切な水質を維持していますか?
① こまめ(週2回20%程度)に水替えをしていますか?
② 酸素は十分に行き渡っていますか?
※ エアレーションは、溶酸素濃度が意外と低い
※ 水流による酸素不足(別の投稿「オーバーフロー水槽は必要か?」参照)
③ 水温が、27℃以上になることはありませんか?
④ ソイルの洗浄をしていますか?
⑤ エサをたくさん与えていませんか?
この5つがレッドビー飼育の基本です。ソイルに有機物が多く溜まると雑菌が増えて、レッドビーは生きていけません。水換えの時には、ソイルを洗浄できる「お掃除クリーナーポンプ」などで必ず洗浄します。
また水温が高いと細菌が倍増しますので、要約すると「低い水温で清潔に保つ」ことがレッドビー飼育のポイントになります。
2.抱卵しない理由
① 水槽にオスとメスがいますか?
(メスはお腹が縦に分厚く、オスはスマートですが、オスメスを比較しないと、わかりにくいです)
② 繁殖のためには、24℃以下の水温が理想です
③ 水質が良くない。生きるのがやっとの環境では抱卵しません
3.幼エビが育たない理由
① 幼エビのエサになるインフゾリア(動物性プランクトンの総称)が湧いていない
(幼エビの成長には、エサになるインフゾリアが必要です。水槽に張り付いているケンミジンコもインフゾリアをエサにしていますので、ケンミジンコがいればインフゾリアが居ます)
※ インフゾリアを増やすためにインフゾリアの素を使ってみては如何でしょうか
② 茶ゴケを与えてみては如何でしょうか
茶ゴケを与えると元気に育ちます。また親エビもよく食べます。但し、茶ゴケが増えると水槽が見苦しいくなるのでスクレーパーでそぎ取って与えるといいでしょう
(茶ゴケを与える時は、エサの量を控えます)
③ 水質の変化は大きくないですか?
(特に幼エビが居る時は、特に水替えや温度管理に気を付けましょう。水槽は大きいに越したことはありません)
④ ソイルが崩れている
(2年以上ソイルを利用すると水槽のリセットが必要です。ソイルが効果的な期間は半年です)
レッドビーを繁殖させるためには、クーラーが欲しいところです。「水温を低く、水槽を清潔にすること」がレッドビーの繁殖を容易にします。
レッビーシュリンプが飼育できれば、ゴールデンアイや、クラウドは勿論、チェリーシュリンプも繁殖です。
4.水質改善で添加物を入れる
海水用の添加物ですが、お勧めなのがアラガミルクです。成分にpHを安定させる重曹が入っています。これは硝酸塩を除去する働きがあります。また、微量元素(ミネラル)が添加されておりエビのミネラル補給で必要な成分です。また、カルシウムは、コケの原因になるリン酸塩を中和しますので、試して損はありません。
少量を水槽に入れるだけですので、コスパは抜群です。尚、硝酸塩やリン酸塩が分解されると塩分が少しずつ溜まりますので、定期的な水替えは必要です。