①シュリンプの飼育の準備

飼育するシュリンプの選定と飼育のポイント

淡水のシュリンプの飼育が普及したのは、日本でレッドビーが改良されて出回ったことが切っ掛けになりました。価格も一時期に比べれば安くなりました。台湾が原産のレッドチェリーに代表されるチェリーシュリンプは、丈夫で繁殖が容易なことから、「 何か 淡水シュリンプを飼ってみよう!」と思われた方にお勧めです。最後にインドネシア産のスラウェシシュリンプがポピュラーです。海水エビを思わせる美しい模様や鮮やかな色が特徴ですが飼育は難しいです。

レッドビーシュリンプ
チェリーシュリンプ(ルリーシュリンプとブルーチェリーシュリンプ)

レッドビー・シュリンプは、ビー・シュリンプの突然変異で黒い色素が赤くなっただけで、今ほど美しくない個体のエビでした。その後、愛好家の努力により改良がされてきました。育て方もマニュアル化され飼育し易くなりました。しかし、実際に飼育すると意外と難しいです。水質の変化に弱いため、水替えをしない愛好家がいるほどです。レッドビーが飼育できればタイガーシュリンプ等の他のレッドビー系も容易に育てることができます。

レッドビーシュリンプ飼育のポイントは、
 ・大型のスポンジフィルターで育てる(手間がかからない)
 ・混泳をしない
 ・ソイルをこまめに掃除する
 ・水替えは週一回1/3程行う(水替えしない愛好家もいる)
 ・購入時に、幼エビや大きい個体を選ばない方がよい
  (新しい水槽の水質変化に対応できない)
 ・水温を23~24℃にする(温度が高いと繁殖しません)
東南アジアの養殖業者は、温度が高くなりすぎてレッドビーを大量に繁殖させることができないのです。そのため値崩れしないことからブラックシャドー、ゴールデンアイ等の種類が誕生して愛好家に長く育てられているのです。過去に水槽のヒーターが切れて水温が15℃まで2日間さがりましたがレッドビーの9割は無事でした。意外と寒さには強いようです。逆にレッドビーの飼育では、クーラーは必須です。レッドビーの普及で、小型クーラーが普及して価格が下がったとも言われています。

チェリー・シュリンプは、天敵にならない熱帯魚なら混泳もできます。また、クーラーなしでも飼育できるので最初に手掛けるシュリンプとしていいのではないでしょうか。

チェリーシュリンプ飼育のポイントは、
 ・熱帯魚が飼育できる水槽の環境でも飼育できる
 ・様々な色のチェリーを混ぜて育てると先祖帰りをする
  (間引き「選別」が必要)
台湾の養殖場では、屋外のコンクリートのプールで繁殖させています。チェリーシュリンプの飼育は比較的簡単ですが、グッピー等の熱帯魚の飼育よりも勿論 難しいです。適度な水替え(週1回に水槽の水1/3程度)をキッチリ行うことが大切です。

スラウェシシュリンプ(ハーレクインとホワイトグローブ)

淡水産のエビですが、エレガントで美しくしく まるで海水産のエビの様です。スラウェシシュリンプは、もともと海水のエビで、湖がせき止められて長年に渡り少しずつ淡水になったことに適応したと言われています。中でもホワイトグローブは水質の変化に強く、繁殖させることができます。飼育方法はpHを高くすることが必要で、サンゴ砂で育てます。

 スラウェシシュリンプ(ホワイトグローブ)飼育のポイントは、
 ・水を定期的に変える(水質変化に強いのですが、汚れに弱い)
 ・pH7.5~8.5で、硬度が高い水にする(サンゴ砂を敷く)
 ・乾燥エサをあまり食べない(食べ残しをこまめに取り除く)
乾燥エサをあまり食べない時は、冷凍アカムシ、イトミミズ、与えます。スラウェシシュリンプは、乾燥エサをあまりたべません。餓死するとよく言われますので、動物性の餌のほかにもレッドビーシュリンプ用の植物性中心のエサなど多様な餌を与えることが大切です。これまで、ブラッディマリーや、ハーレクインを飼育しましたが長期飼育が難しいです。ホワイトグローブの繁殖は問題ありません。

こちらのページで詳しく掲載しています。

ピノキオ・シュリンプ、イエローチェリー、レッドシャドー・シュリンプ

ピノキオの様に長い鼻先のピノキオシュリンプ。4cm程の大きさで、盾に泳いで行くのが特徴です。写真ではわかりにくいのですが体の中心にラインがあります。繁殖は難しく汽水環境が必要になります。コケ取りとしても活躍してくれる飼育し易いエビです。

イエローチェリーは随分と安くなりました。コケ取りとしても活躍でき、中には非常に鮮やかに発色する個体もあります。お手頃なシュリンプです。

レッドシャドー・シュリンプは台湾で誕生したレッドビー系のシュリンプです。の当初は、手が出ない価格でした。今ではグレードにもよりますが、1000円程で手の届く価格になりました。気品のある色彩で魅力あるシュリンプです。