②シュリンプ飼育の環境

水質管理

水づくりができた水槽でも、水質の把握は不可欠です。基本的なことでは、ヒーターが切れていることや硝酸塩が高濃度になっていること、pHの変動、酸素濃度など、水は見えないので日ごろから注意することが大切です。

ヒーター切れの発見方法では、ワット数が小さめのヒーターを2つ接続して片方が切れると温度が下がるのでわかるようにしています。ヒーターが切れて予備を入れるまで水温は若干下がりますが、数日間はシュリンプは生存することができます。

水質管理でお勧めなのは、テスト 6 in 1の試験紙です。精度は低いのですが、硝酸塩・亜硝酸塩・総高度・炭酸塩高度・pH・塩素の6項目を調べることができます。

テトラ (Tetra) テスト 6 in 1 試験紙
テトラ (Tetra) テスト 6 in 1 試験紙 の記録

最初は、こまめにテスト 6 in 1 試験紙 の値を記録をしていましたが、ある程度状況がわかるようになれば、★になった時や時々に見る程度でいいと思います。試験紙のため精度はあまりよくありません。目安と変化を把握するために利用しています。

【総硬度(GH)】
総硬度は、カルシウムイオン及びマグネシウムイオンの量を表現したものです。(硬度が低い水は軟水、高い水が硬水)
「0 ~ 4 dH 非常に柔らかい」 「4 ~ 8dH 柔らかい」 「8 ~ 12dH 中硬水」 「12 ~ 20dH 硬水」 「20 dH以上 強硬水」

【炭酸塩硬度(KH)】
炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムが水中にどれだけ溶けているかをあらわした指標。この数値が高くなればなるほど緩衝力が強い水と言えます。PHを急変させない働きがあります。バクテリアの硝化により炭酸水素イオンは徐々に減っていきます。KHの値が低い水は魚の糞などで瞬時にpH値が低下します。

【不純物濃度(TDS)】
日本の水道水で100~160ppm。 軟水系のミネラルウォーターで60~70ppm。硬水系だと220~350ppmが平均的
※ ゴールデンアイ系の安全地 250~360ppm

テトラ (Tetra) テスト 6 in 1 試験紙

立てに2つか3つに切ることで、2倍、3倍の量に増やすことができます。精度は同じですので是非お試しあれ。

【テストについて】
・6in1テスト: 試験紙を1秒水につけ、余分な水を振り落し、60秒後に確認する
・アンモニア テスト:  水槽に用紙をつけ、5秒間前後に揺らす。水滴は振り落さない。5~15秒水平に保って確認する

■テスト試薬
試験紙よりも正確な値を知ることができるのがテスト試薬です。測定するのが少し煩雑ですが、デジタルメーターのように校正したり、センサーの交換などのメンテナンスが不要なことと電池も不要なので、実用的です。

テスト試薬( 右はテトラ pHトロピカル試薬 )

■デジタルpHメーター

デジタルpHメーター


最近では低価格になりましたので利用される方も多いと思います。正確な測定結果を求めるならお勧めですが、校正液で毎回校正することが必要なことと、センサーが乾くと使えなくなるのが煩雑です。試薬や試験紙でもシュリンプの飼育では使えます。一長一短ありますね。シュリンプの飼育では、ソイルが古くなるとpHが安定しないのでソイルの入れ替え次期を見ることで利用します。TDSメーター

は、水中の不純物の量を測定します。水替えをすれば値は小さくなり、水質が悪くなると値が大きくなります。シュリンプの種類により適性値が変ってきます。最初に数値を測って大体の感覚をつかめば、後はあまり使わなくなりました。

TDSメーター